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ここ最近の日本では、教会式や神前式、人前式で挙式する人が多く、どの結婚式もそれぞれ魅力があると思いますが、ここでは仏さまの前で夫婦になることを誓う仏前式をおすすめさせていただきます。仏前式と言っても宗派によって色々と違いがありますが、浄土宗の仏前式の大きな特徴は、「行華(あんげ)」という儀式を行うところにあります。行華とは、新郎新婦が仏さまの前に花を捧げることで、仏教を開いたお釈迦さまの前世の物語から由来しています。この物語がとにかくロマンティックで、私自身とても気に入っています。
ある国の王様が仏さまに花を供えればご利益が大きくなると聞いて、国中の花を城に集めるように命令を出しました。1人のある青年も花を仏さまに供えようと必死に探しましたが、国王が独占していたため、いくら探しても見つかりませんでした。それでもどうにか欲しいと思っていたところ、王様に届けるための7本の花を持った少女と出会いました。青年は少女に全財産と引き換えに花を譲ってもらえるよう何度もお願いをしました。どうしてそんなに花を欲しがるのか理解できない少女に、青年は仏さまに供え物を捧げることで多くの人が幸せになれることを伝えました。納得した少女は決心し、2人で仏さまのもとにおもむいて、青年は5本、少女は残りの2本の花を捧げました。この2人はのちに結ばれて夫婦となりました。この青年こそ、お釈迦さまの前世であったと言われています。この物語が所以となって、新郎は5本、新婦は2本の花を仏さまの前に捧げる「行華」の儀式が浄土宗の仏前式での結婚の証となっています。
また、浄土宗の仏前結婚式では、夫婦2人に新しい生活の中でお念仏を称えていくことを勧めさせていただいています。お念仏を称えてもらうことで、阿弥陀さまは2人を温かく見守り、この世で離れ離れになってしまう時も、幸せな世界である極楽浄土へ必ず導いてくださいます。1組でも多くの人たちに阿弥陀さまとのご縁を結んでいただけたら幸いです。
仏前結婚式に関するご質問などありましたら、住職もしくは副住職までお尋ねください。また、当山光運寺でも仏前結婚式を行っていますので、お気軽にお問い合わせください。